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2012/12/13

種仕事とシードセイバーズ

 種というのは、畑をやるものにとっては宝物。

 一粒万倍の言葉通り、一粒の種から芽が出て、葉をつけたり、花を咲かせ、
たくさんの実をつけてくれるのです。

 でも種の採取って大変。以前も、おんなじようなこと書いたのですが、
また書いています。種を穫るまでももちろん丈夫に育ってもらわないといけないし、
さらに収穫して、殻から外してきれいにして選別して、保存するのって、
思っていたよりもずーっとずっと時間が取られるし、面倒くさい。
でも種を採ったままそのまんまにしてしまうと、劣化するし、湿気るし、
ネズミや虫に食われたりするので、なんとかしないといけない。

↑昨年度の分の豆。収穫に雨がたくさん降って、たくさんダメになった。
ビニールシートに殻ごとおいて、またビニールをひって、
太い重い棒でたたいたり乗っかったりして、殻から豆を出す。

↑それでも殻から出なかったのは手作業。
これはとてもよい豆。


↑全然ダメな豆。このうちのマシな豆は、
うちで食べる分にはいいのかなと思っていたけれど、
曰く、すごく苦いそうです。


↑全部のうちこれだけしかいいのがなかったー。涙。

↑常に周辺をうろうろし、ジャマばかりする娘たち。

 パーマカルチャーの講師の方に、種用には、畑の真ん中の、軸の真ん中の、さらに
さやの真ん中を選ぶと教わりましたが、そんなこと収穫しているうちに
わかんなくなっちゃうし。

 そういうわけで、種を採取してまた植える人たちが減り、在来種の種がどんどん
なくなって、お店で売っている、改良され、単一的な、輸入された種ばかりが
蔓延していくのでしょう。
 さらにけしからんことに現大統領は、遺伝子組み換え賛成です。少しこちら
エクアドルの種事情を書きました。

 そんな種を守る人たちがエクアドルにもいます。
 それがRed de Guardianes de Semillas(エクアドル版シードセイバーズ)です。

 元々伝統的な種の保存と普及をメインで、種の種類や特性、採取の仕方、
保存の仕方などをワークショップで、メンバーに伝えてきたり、今のエクアドルに
おける種の事情などを調査したり、国への提案などを作ったりしてきました。
そしてその後その活動は少しずつ広がり、アグロエコロジー(生態学的農業)、
食物の自給制を高めるフードセキュリティー、フェアトレードなどにも力を
入れるようになりました。

 過去には、私は全部参加できたわけではないのですが、手作り石けんの
ワークショップ(WS)、海岸地方の焼き物のWS、手作り生理用ナプキンのWS、
手作りヨーグルトやバター、お酢の作り方のWS、パーマカルチャーのWSなど
たくさんのWSを開催してきました。

 そのうち毎年あるのがRGSのオープンハウス。初めて参加しましたが、
「何か売れそうなもん持って来て」と言われ、と言われても、と思いつつ、
考えついたのが、以前たくさん作ってストックしてあった、ドライハーブたち。
それを持って出かけました。

↑『未来のために種を蒔く』

 最初の二日は、種についてのディスカッション。
 最終日は種の交換&販売、古着販売、手作りジュエリー販売、手作りお菓子販売、
手作り古布で作った洋服販売、オーガニック米販売など。

↑種の交換や販売

↑オープンハウスの風景


↑リサイクル布で作った洋服。

↑手作りカトラリー

↑どんな様子かわからず、適当に持っていったハーブや種。
売れ残ったけれど、売れ残ったのは、ぜ〜んぶ、
他の人が売っていたカトラリーやら、
アガベシロップやら、ジャムやらと交換してきました。

↑珍しく、家族写真。

 この有機農業やオルタナティブを実践している人は、すごく限られています。
(実際に農薬を使わずに農業をやっている人たちはたくさんいると思いますが、
オルタナティブとして有機をやっている人は少ない。)だから、参加している
ほとんどの人たちは、知り合い。エクアドル全国に散らばっているそんな人たちにも
久しぶりに再会できて楽しかったです。


 

 

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