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2012/01/17

10年ぶり

昨年末から、オーストラリアの友人たちポールとケリーが、子どもたちをつれて
遊びに来てくれました。


会うのは10年ぶり!
10年前、コタカチのボランティアハウスで一緒に暮らしていた仲間です。
会ってすぐ、「変わってないねー!」「つい先週会ったみたい」なんて言っていたのに、
10年前の写真を一緒に見たら、「いや、やっぱふけてるわ…」。

↑チキントラクター製作中のケリーとポール。
やっぱ、若い!

そりゃ私も、26歳だったのが、36歳になりゃ、おんなじなわけないっすよね。

10年前には影すらなかった子どもたち。でもいつもいろいろな国の子どもたちを
見ておもしろいなーと思うのは、ところかまわずおならをしたり、鼻水をたらしたり、
物の取り合いでケンカしたり、転んだり、本を読み始めると一生懸命聞いていたり、
本当に、人種って関係ないんだ、みんな人間なんだって思わせてくれるところ。
金髪碧眼で天使みたいな白人の赤ちゃんも、水鏡みたいなまっすぐな瞳の先住民族の
赤ちゃんも、することやることはうちの和顔の子どもたちと一緒。
子どもたちが大挙してくると家の中がひっちゃかめっちゃかになりますが、
それでもなんか平和を感じます。

年始年末を一緒に迎え、エクトルの誕生日を祝い、
昔のように一緒にご飯を作って、おいしいね、楽しいねと言いながら
ご飯を食べて、本当に楽しい2週間でした。



 ↑みんなで行った、モハンダ湖。寒かった!

↑バーベキューをやっていたら、売っていないの?とたくさん聞かれました。

↑カルロスにやられっぱなしだった、次女サチャ。後ろで不敵に笑うカルロス。


↑お気に入りの散歩道で。フレヤ(北方民族の美の女神の名前だそう)と長女ムユ。

ちなみに、現在、ポールは、大学院で、「都市部の有機農業」をテーマに
研究しています。
私は、都市部に人口が集中しすぎているから、極端に言えば、みんな田舎に行って
自給した方がいいくらいに思っていました。ただ、それは実際には仕事とかが
ある人には無理だから、せめてベランダででも、自分が食べるトマトとか
ハーブとかを育てるだけで意味があるというふうな考え方でした。でもポールは、
もし7億人の人口が、田舎に移住して、食物を自給できるほどの土地を持つことに
なったら、地球上の土地は足らなくなり、自然破壊がますます進んでしまう。
それよりも、都市部の人間は、有機生産物を買ったりして生産者を支援したり、
また都市の中に住む人たちのコミュニティーを作って、コミュニティーガーデンを
作ったりする方がずっと重要だというふうに言っていました。例えば、
うちのような核家族がうちのようにそれぞれ2ヘクタールずつ土地をもつことに
なったら…と真剣に考えたら、確かに現実的ではないのかもしれず、
むしろその行為がすごいエゴの思えてしまいました。
…と言ったら、いや、それは人それぞれだから、それぞれができることをすればいいと
思う、ただ、都市部に人口が集中することが望ましいと言っているわけでもないけれど、
逆に田舎の人口が増えすぎても、それはそれで問題になると。都市部をこういう形で
活性化させることをCity Repairというらしいです。今まで自分になかった視点なので、
おもしろかったです。

その研究の一環で、ここに来る前に、アメリカのオレゴン州のポートランドに
2ヶ月滞在していて、ポートランドの事例をたくさん教えてくれました。
たとえば、ハンバーガーのチェーン店ひとつとっても、地産地消の生産品を
使ったハンバーガーやポテト(じゃない地元のおいもやサツマイモ、カボチャの
付け合わせ)、車じゃなくて、自転車にのろう!という意識を高めるような
お子様セットのおまけを扱っていたり、大手スーパーでは、ビニール袋を
使わないだけでなく、人気商品でも、人権や環境に問題があるような生産状況にある
商品は扱うのをやめたり、お客様の声をダイレクトに反映させたり、地元農家を応援
したりと、小さな自家製ビールの醸造家がたくさんあったり、ここら辺では
考えられないくらいの充実さ。いったん、物質主義の頂点までいった
アメリカだからこその発想ではあるにせよ、見習うことはたくさんあります。
学生の頃行ったことがありますが、消費税がなくていいな…くらいにしか思わず、
なんてもったいないことをしたんだろう、もっとちゃんと見ればよかった…
と激しく後悔しました。

違う国で、違う道を歩んでいても、違う考え方でも、どこかで同じように地球のこと、
環境のこと、子どもたちの未来のことを考えている仲間がいるって、
本当に心強いですね。



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